「株式投資は美人投票」は、ホントか?株式市場の2面性について考えてみた

株式投資は美人投票」という、イギリスの著名な経済学者、ケインズの言葉があります。

奥深い言葉ですね。

個人的には確かにその通りだと思いますが、そうではないと否定する人もいるようです。

本記事では「なぜ賛否両論があるのか株式投資にどう活用すればよいのか」について紹介します。

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「株式投資は美人投票」の意味

美人投票とは?

まず、美人投票とはどういうものでしょうか?

ケインズの時代の新聞投票に、「100枚の写真の中から、美人だと思う人を6人選び、投票者全体の結果に最も近かった人に賞金を与える」
という投票があったそうです。

美人投票なのですから、投票の結果、本当の美人が選ばれるはずです。

しかし、この投票では、投票者に賞金が与えられることがポイントです。

賞金をもらうには、自分が美人だと思う人に投票してはいけません。
他の人が投票しそうな人に投票しなければいけません。

投票者同士で裏の読み合いが起き、裏の裏まで読む人が出てくるかもしれません。

その結果、美人とは言えない人が美人として選ばれることがあるのです。

現代でいうと、ブランド品の流行も同じかもしれません。

自分の好みというよりも人にどう思われているかが評価基準になります。

10年前に流行っていたものを見ると、「何だこりゃ!」と思うのと近いでしょうか。

株式市場で日々起きていること

ケインズは、株式投資も同じであると考えました。

自分がいいと思った企業の株価がいつも上がるわけではありません。

むしろ他の多くの人が魅力的だと感じた株のほうが上がるのです!

つまり、需給予測が大事だということです。

実際、特に業績がいいわけでもなく、なんの材料もない株ですら、突然急騰することもよくあります。

おそらく、最初に何らかのきっかけで少し上がったのを見て、「さらに上がる」と信じた人たちが大挙して押し寄せた結果でしょう。

まさに「美人投票」です。

後から振り返ると、「何だこりゃ!」となるのもよく似ています。

「美人投票」を株式投資にどう生かすか?

「美人投票」論の賛否

株式投資手法として、「美人投票」に対する賛否は分かれます。

特に、テクニカル分析派とファンダメンタルズ分析派では、見方が大きく異なります。

テクニカル分析派は、株式市場の「美人投票」を利用して、近い将来の需給を予想しようとするので、積極的な賛成派だと思います。

一方、ファンダメンタルズ分析派は、株価は企業の価値であるべきと考えていますので、他の投資家について気にしません。
需給予測について否定的だと思います。

どちらにも言い分があり、理解できます。

では、株式投資家としては、どういうスタンスで臨めばいいでしょうか?

消極的な賛成派の考え方

私のスタンスは消極的な賛成派です。

株価は企業の価値をある程度反映しながらも、時に大きく乖離してしまいます。

なぜならば、株式市場には考え方が異なる投資家が同時に参加しているからです。

株式市場には2面性があると考えてもよいです。
企業価値だけでなく、投資家の感情で左右される側面のことです。

よって、「美人投票」の結果、株式市場にひずみが生まれます。

その結果、割安な株に投資するチャンスが生まれ、割安だと思う人が増えると「美人投票」の結果、株価が修正されるのです。

例えていうと、美人投票に参加はしませんが、美人投票の結果、不当に低く評価された人に後から投票するというイメージです。

消極的な賛成派のメリット

このような株式市場の2面性を知っていると、株式投資をしやすくなります。

なぜかというと、株価が企業価値そのものと考えていると、いつまでも上昇しなかったり、予想に反して下落したときに企業価値を信じられなくなり、損切りしてしまうからです。

私も精神的に耐えられず、売ってしまった株が、その後、大きく値上がりして後悔したことがあります。

株価は企業価値だけでなく、投資家の感情によってお化粧されていることを知っていれば、株価の変動に惑わされにくくなります。

株式投資家としてのケインズはどう考えていたか?

余談ですが、経済学者のケインズは株式投資家でもありました。

もともとは投機的なスタンス、つまり「美人投票」に参加する側で運用していたようですが、1929年の大暴落で破産寸前にまで追い込まれたようです。

その後、考え方を変えたケインズは、中小型の割安株を長期保有する投資手法に変わったようです。

その結果、母校キングス・カレッジでは、カレッジの基金3万ポンドを38万ポンドに増やすという大成功を収めたそうです。

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まとめ

  • 株価は企業の価値を表すはずだが、投資家の感情にも左右されるという2面性を持つ。
  • バリュー投資家のするべきことは、感情に踊らされずに、感情で割安になった株式を拾い上げること。
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