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銘柄の選び方

バフェットは、なぜ超成長株のアマゾンに投資できなかったのか?

「世界一の投資家と呼ばれているバフェットは、優良企業を見つける天才なんでしょう?」「アマゾンやグーグルのような大手IT企業は急成長しているし、有名なバフェットだったら投資しているはずだ」と思っている方はいませんか?

バフェットといえば、天才的な株式投資家として有名です。

しかし、バフェットは株価上昇が著しいアマゾンや、グーグルには長く投資してきませんでした(バフェットがようやくアマゾン株を購入したのは2019年です)。

バフェットは「両社に投資しなかったことを後悔している」と述べたこともありますが、バフェットほどの超一流投資家がアマゾンやグーグルの成長を見抜けなかったのはなぜでしょうか?

実は、バフェットには見抜けなかったというよりも、バフェット流の銘柄選択では投資対象にできなかったというのが実態であると理解しています。

本記事では、「バフェットがアマゾンやグーグルに投資できなかった理由」、「グロース(成長)株投資に対する、私の考え」について紹介します。

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バフェットが機会損失を認め、失敗だったと後悔している銘柄

アマゾンとグーグルの株価は長期的に右肩上がりに上昇中

バフェットは、2017年のバークシャーの株主総会において、
アマゾン(AMZN)グーグル(持株会社名:アルファベット、GOOGL)に投資しなかったことを後悔している」、
と述べました。

両社とも高成長を続けており、10年前と比較すると、グーグル(アルファベット)は約6倍、アマゾンは約20倍になっています。

グーグル(アルファベット)の株価チャート

グーグル(アルファベット)の株価チャート(SBI証券のホームページより引用)

アマゾンの株価チャート

アマゾンの株価チャート(SBI証券のホームページより引用)

なぜバフェットは、絶好の投資機会を見逃してしまったのでしょうか?

バフェットがアマゾン、グーグルに投資できなかった理由

バフェットが、アマゾンとグーグルに投資しなかった理由は、2つ考えられます。

IT株を投資対象から除外していた

バフェットは、
理解できないものには投資しない」を
信条としています。

IT株のことは専門外だ、という理由から、バフェットは、IT株を長年避けていました。

2000年のITバブルの時も一切、IT株に手を出さなかったため、その後のバブル崩壊でも痛手を負わなかったことで有名です。

その後も長くIT株に投資することはなく、2011年に初めてIBMに投資するまで、IT株からは無縁でした。

今のIT株の高成長ぶりを見ると、バフェットは、慎重すぎたように見えるかもしれません。

しかし、まわりの雰囲気に一切流されず、自分の投資方針を貫くことは思っている以上に大変です。

(私は、心理的な弱さでぶれてばかりです。。。)

自分の投資方針を貫くことができたからこそ、バフェットは、長い時間をかけて大成功することができたのでしょう。

アマゾンやグーグルの株価が割高だった

両者の株価は利益に対して割高な状態が長年、続いていました。

例えば、最近のグーグルのPERを見ると、25~30倍程度であり、やや割高という水準で落ち着いていますが、2008年以前は50倍以上でした。

さらに、アマゾンは利益度外視で先行投資を優先していたので、長い間、赤字を連発し、PERではそもそも測れない状況でした。

最近はようやく黒字が定着していますが、今でもPERは100倍を超えています!

もしバフェットが、グーグルとアマゾンの事業内容を理解していたとしても、元来、バリュー投資家のバフェットが投資できたようには思えません。

アマゾンやグーグルへの投資は、典型的なグロース株(成長株)投資であり、そもそもバフェットの投資対象ではないのです。

グロース株(成長株)投資の難しさ

グロース株投資で成功するためのポイント

グロース株(成長株)投資で成功できるかは、想定通りに業績が成長していくか、がすべてです。

想定通りにいけば、大きな成果が得られますが、予想が外れれば、大損失を負ってしまいます。

今から振り返れば、グーグルやアマゾンのような業界をリードする企業が成長するのは予測できたと感じる方もいるかもしれません。

しかし、問題なのは、過去の時点で将来の業績を予測できたか、ということです。

将来の予測をするのは、思っている以上に難しいことです。

軽い気持ちでグロース株投資に手を出すと、大きな痛手を負ってしまいます。

実際、私は、下手にグロース株に手を出して、大失敗をしたことがあります。
バリュー株投資家によるグロース株投資の失敗談。。。投資スタイルのぶれは大損します!

もちろん、当時の私のやり方が未熟だっただけであり、グロース株投資で成功している方もたくさんいます。

しかし、一般的にグロース株(成長株)投資は、ハイリスク・ハイリターンな手法であるように思います。

初期のアマゾンやグーグルに投資できた方の中には、その裏でたくさんの失敗を繰り返している方もいるかもしれません。

グロース株投資といえば、バフェットにも影響を与えたといわれる、フィリップ・A・フィッシャーが有名です。

ご興味があれば調べてみてください。

グロース株投資よりも、堅実なバリュー株投資がオススメ

将来の業績予測が難しいと感じる方は、バフェットのようにバリュー株投資でコツコツ利益を積み上げていくほうがよいと感じています。

バリュー株投資は、主に現在の状況に対して、株価が割安な銘柄に投資する手法ですので、将来の成長という不確実な要素に左右されにくい特徴があります。

どちらが正しいということはありませんので、好みによるとは思いますが、堅実派な方にはバリュー株投資がおすすめです。

割安株の見つけ方と便利なツールについてのおすすめ記事はこちら:
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まとめ

  • バフェットが、アマゾンやグーグルに投資しなかったのは、事業内容を深く理解できないIT株であったことと、株価が割高であったため。
  • アマゾンやグーグルのようなグロース(成長)株投資では、将来の業績予測がすべてであり、ハイリスク・ハイリターンである。
    堅実にやりたい方には、バリュー(割安)株投資がオススメ。
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