PTSの取引時間や手数料などを徹底比較。夜間取引におすすめな3証券会社と使い方の注意点を紹介

この記事ではこんな疑問にお答えします。

  • 「日中は忙しいので、夜間に取引する方法があれば知りたい」
  • 「取引時間終了後の業績発表が予想以上に悪くて株価が明日急落しそう。早く保有株を売れないだろうか?」

日中忙しい方にとって便利なのがPTSによる夜間取引です。東証などの取引所が閉まっている時間でも取引できるので便利です。

とはいえ、どの証券会社でもPTS取引ができるわけではなく、ごく一部の証券会社に限られています。また、PTS取引は参加者が少ないので、過度な値動きが起こりがちです。上手に使わないと大損することもあります。

PTS取引をする場合はその使い方を理解しておくことが大事です。損失を回避したり、安値で株式を購入したりするためにはPTSの特性を知っておくことが大事です。

本記事ではPTSによる夜間取引が可能な証券会社と、PTSの効果的な活用方法について紹介します。

PTS取引可能な証券会社と、その取引条件の比較

PTS(私設取引所取引)取引を提供しているネット証券は以下の3社のみです。

東証の取引時間以降(15:00以降)に取引したいと思ったら、これら3社を使わないといけません。

さらに、これら3社は取引条件が異なります。ここでは以下の観点で各証券会社を比較していきます。

  • 取引時間
  • 取引手数料
  • 銘柄数
  • 呼び値

PTS取引時間の比較:3社とも夜間取引可能

SBI証券、楽天証券、松井証券のPTS取引は何時からかというと、以下のようになっています。

証券会社名PTS取引時間
SBI証券8:20~16:00、17:00~23:59
楽天証券8:00~16:00、17:00~23:59
松井証券8:20~15:30、17:30~23:59

3社とも少しずつ取引時間が違いますが、3社とも夜間取引が可能です。

取引時間の長さは楽天証券SBI証券松井証券の順に長いです。特に、出勤前の朝早い時間に取引したいという方は8:00から取引可能な楽天証券が使いやすいです。

PTSの手数料の比較(SBI証券の手数料が全体的に安い)

PTS取引における売買手数料(税抜)を比較すると、以下のようになっています。

証券会社名~5万円~10万円~20万円~30万円~50万円
SBI証券(税抜)4786100238238
楽天証券(税抜)5090105250250
松井証券(税抜)00300300500

※SBI証券と楽天証券は1回の取引金額に対する手数料。松井証券は1日の約定代金合計に対する手数料。

1回の取引金額が10万円超の場合、最も安く取引できるのはSBI証券です。SBI証券は東証などの取引所で取引するよりも約5%割安に設定されていますので、最もお得です。

楽天証券はSBI証券より約5%高くなりますが、大きな差ではないため、楽天証券も使いやすいです。

日本株における最低投資金額(株式の取引単位である1単元の金額)の割合を調べてみると、下図のようになります(ETF:上場投資信託やREIT:不動産投資信託なども含む)。

最低投資金額の分布

最低投資金額の分布

最低投資金額が10万円以上の銘柄は約2500件あり、全銘柄数約4000件のうち約62%を占めています。10万円以上の取引をすることは比較的多く、私もPTS取引をするときはSBI証券を使うことが多いです。

一方、10万円以下の場合は松井証券が無料です。10万円以下で買える銘柄は全体の1/3程度に限られてしまいますが、たとえば以下の銘柄が10万円以下に該当します(2018/11/9 終値)。

証券コード会社名最低投資金額[円]会社概要
8306三菱UFJ68540三大メガバンクの最大手
8411みずほFG19690三大メガバンクで規模2位
5020JXTG74160石油元売りで国内首位
4689ヤフー33200ネットサービス国内先駆
8604野村HD52960証券国内最大手
8002丸紅88620総合商社大手
3402東レ86360繊維大手
3289東急不動産63400総合不動産大手
9831ヤマダ電機53700家電量販店最大手
7762シチズン67900腕時計大手
2193クックパッド41400料理レシピ専門サイト最大手

有名な大企業も含まれており、10万円以下だからといって期待できない株というわけではありません。

したがって、PTS取引をしたい場合は、全般的に手数料が安いSBI証券、または楽天証券の口座を用意しておくのが良いですが、合わせて少額取引用に松井証券の口座も用意しておくことをおすすめします。

管理の手間が増えることがデメリットですが、投資金額によって使い分けることで、よりお得に取引できます。

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取引可能な銘柄

SBI証券などで提供されるPTS取引は証券会社内で売買が行われるのではなく、外部の会社が運営するPTS(ジャパンネクストPTS、チャイエックスPTS)において売買されています。つまり、証券会社は投資家とPTS運営会社との仲介役となっています。

PTSで取引可能な銘柄はPTS運営会社によってきめられており、国内最大規模のジャパンネクストPTSでは約3860銘柄となっています(各証券会社が指定する、一部の銘柄のみ取引不可)

たとえばSBI証券の場合、日本で上場している、ほとんどの銘柄を取引可能であり、PTSで扱っていないのは地方証券取引所(名証、札証など)上場銘柄などのごく一部の銘柄のみです。

呼び値

PTS取引の場合、各証券会社が取次ぐPTS運営会社(SBIジャパンネクスト証券株式会社、チャイエックス・ジャパン株式会社)によって呼値(注文価格の単位、刻み幅)が決められており、東証などの呼値よりも小さく設定されています。

たとえば、SBI証券が取次いでいる「ジャパンネクストPTS」におけるPTS取引の呼値は以下のようになっています。

PTSの呼び値(ジャパンネクストPTS)

ジャパンネクストPTSにおける呼び値(SBI証券ホームページより引用)

(ただし、SBI証券では1円未満の呼値での注文は受け付けていません)

取引所取引のおよそ1/10になっていることが多いので、PTSは希望の価格で取引しやすいという利点があります。

夜間取引(PTS)で信用取引はできない

証券会社からお金を借りて株式を買ったり(信用買い)、借りた株式を売ったり(空売り)することを信用取引といいます。

信用取引を使えば自分の資金以上の株式を買ったり、保有していない株式を売ったりできるので、機会損失を減らすことができます。多くのネット証券の取引所取引(東証など)では信用取引に対応しており、信用買いや空売りをしたことがある個人投資家も多いと思います。

2019年8月にPTSの信用取引ができるようになりましたが、日中取引に限られており、夜間取引はできませんPTS信用取引開始のお知らせ (SBI証券のプレスリリース))。夜間取引をするなら、現物取引のみとなっています。

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PTSによる夜間取引の使い方(メリット・デメリット)

PTSによる夜間取引は便利な一方、デメリットも存在します。使い方をよく理解しておかないと大きく損する可能性があります。

以下では、PTSによる夜間取引のメリットとデメリット、使い方について解説します。

夜間取引(PTS)のメリット

夜間取引のメリットは15:00以降に発生した海外のニュースを受けて翌日の取引開始前に売買できる点です。

特に、世界経済の中心地であり、日本の株式市場にも大きな影響を与えている米国は日本と昼夜が逆です。日本で夜の時間帯に悪いニュースが出た場合、PTSでいち早く取引しておけば翌日の損失を回避することも可能です。

同様に、日本企業の中には決算発表が15:00以降に行われる場合が多いです。もし業績が予想以上に良かった場合に他の人が反応する前にPTSで買うことができれば、翌日に大幅な値上がり益を得ることが可能です。

PTSの夜間取引による儲け方の例

例えば、11/9(金)に上期(4~9月)の経常利益が前年同期比3.0倍に急拡大したことを発表したアルファポリスの例を見てみましょう。11/9(金)のマザーズ市場での終値(15:00時点)は1株あたり1794円でした。

業績発表後、SBI証券のPTSでの株価は11/9の23:32時点で1900円であり、約5.9%の値上がりとなっています。

アルファポリスの株価(PTS)

アルファポリスの株価(PTS)

一方、翌週の11/12(月)の東証マザーズ市場が始まると、上昇幅はさらに拡大し、ストップ高の2194円まで上昇しました。約22.3%の値上がりです。

アルファポリスの株価(翌日のチャート)

アルファポリスの株価(翌日のチャート)

もし11/9のPTSで1株あたり1900円で購入した場合、わずか1営業日の間に約15%もの利益を得られたことになります。

PTSで利益を出すためには、他の参加者に先んじて良い情報を見つけ、いち早く行動することが肝心です。

夜間取引(PTS)のデメリット:あまり約定しない(流動性が低い)

「PTSは全然約定しない」と感じたことがある方は多いと思います。PTSは東証などの取引所に比べて大幅に参加者が少ないため、取引が成立しにくいという特徴があります。

つまり、PTS取引の最大のデメリットは売買数が少ない(流動性が低い)ことです。

1部上場の大企業や日経平均などに連動するETF(上場投資信託)であれば、PTSでもある程度の取引高が見込めます。しかし、東証2部やジャスダックなどの新興市場の中小企業の場合、1日の出来高が全くないということもよくありますので注意が必要です。

流動性が低いことによるリスク

出来高が少ないことによる問題点は、投資家の過剰反応によって極端な値動きが起きやすいことです。

特に、業績予想を大幅に上回る(または下回る)業績発表があった場合、PTSでの取引価格は異常なほど大きく動くことがあり、下手に飛びついてしまうと大損する可能性がありますので、注意が必要です。

例えば、11/8に経常利益の従来予想を37%上回る上方修正を発表したオプトランの例を見てみましょう。11/8の東証の終値(15:00時点)は1株あたり2385円でした。

業績発表後、SBI証券のPTSにおける株価は11/8の23:16時点で2840円となっており、約19%も値上がりしています。

オプトランのPTS価格

オプトランのPTS価格

しかし、翌日東証での取引を見ると、朝方は大幅な上昇で始まったのですが、その後勢いが急速に衰え、結局2414円(約1.2%の上昇)で終わっています。

オプトランの株価(翌日の株価チャート)

オプトランの株価(翌日の株価チャート)

もしSBI証券のPTSで2840円で購入していたとしたら、わずか1日で約15%のマイナスになってしまいます。

つまり、いくら業績が良くても過度に値上がりしている銘柄に手を出すのは避けたほうが無難です。むしろ、業績は良いのにPTSでは反応が鈍いものを狙うほうがリスクは小さいです。

まとめ

本記事ではPTSによる夜間取引におすすめな証券会社を紹介し、PTSの活用方法について解説しました。

PTSの取扱があるSBI証券、楽天証券、松井証券ならどれも夜間取引が可能です。特に、朝8:00から取引できる楽天証券は取引しやすくて便利です。

手数料に関しては、取引金額が10万円超の場合はSBI証券(または楽天証券)、10万円以下の場合は松井証券の取引手数料が安いので、取引金額に合わせて使い分けるとよいです。

PTS取引は他の投資家に先んじて取引できるというメリットがある一方、流動性が低いため、極端な値動きをしやすいというデメリットがあります。

PTSで利益を得るには良いニュースが出たのにPTS価格に反映されていない銘柄を狙うとよいです。本格的に取引を行う前にPTS取引の傾向をよく観察して、過剰な値動きに惑わされないように慣れておくことをおすすめします。

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