長期投資における銘柄の選び方の4つのポイントと、おすすめな日本株・米国株の例

この記事ではこんな疑問にお答えします。

  • 「長期保有がいいというのは知っているけど、どの銘柄を買うべきかがわからない」
  • 「長期投資におすすめな業種があれば教えてほしい」

長期投資は長い目で見ればプラスのリターンを得やすい手法として有名です。そのため長期投資していれば、いつかは報われると思っている方も多いかもしれません。実際、私も以前は業績好調で優良企業として定評のある、東証1部上場の大型銘柄に投資していた時期もありました。

しかし実際にやってみると、優良銘柄であっても株購入後に業績が悪化して株価が低迷してしまうことがよくあります。途中売却時には配当以上の損を出してしまうこともありました。いくら長期投資とはいえ、銘柄選びは重要です。

では、長期投資に適した銘柄とは、どんな銘柄でしょうか?

本記事では、「長期投資に適した銘柄の特徴や選び方」を、具体例(日本株、米国株)を交えながら紹介します。

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長期保有におすすめな優良株の選び方のポイント

長期投資におすすめな銘柄の選び方のポイントを4つ挙げます。

  1. 業績が成長している
  2. 利益率が高い
  3. 株価が割安である
  4. 株主還元に積極的である

まずは長期投資向きの銘柄として人気が高く、「au」ブランドで有名な大手通信事業会社KDDIを例として、以下で詳しく解説します。

1.業績が成長している

長期投資におすすめな銘柄選びの1つ目のポイントは業績(売上や利益)が年々成長していることです。

株価はよくも悪くも業績に敏感に反応します。業績が良ければ、将来もさらに業績拡大するだろうという期待が高まります。今のうちに買っておこうという人が増えるため、株価が上昇します。一方、業績が悪化した場合は、今後もさらに悪化するかもしれないという不安から、株価が下落します。

したがって、長期間の業績推移をみて、安定的に業績が成長している企業を選ぶのがおすすめです。

KDDIの2009年からの長期的な業績を見てみましょう。以下の図は、売上高と、営業利益の推移を表した図です。

KDDIの業績推移

KDDIの業績推移

売上、利益が徐々に増えていることがわかります。このような銘柄を選ぶと、将来も少しずつ株価が上昇することが期待できるため、おすすめです。

具体的な調べ方について見る⇒ 長期業績の調べ方(付録へ)

2.利益率が高い

2つ目のポイントは利益率が高いことです。

競争力が弱いビジネスの場合、競合による価格競争の激化や景気の悪化などで、あっという間に業績が悪化する可能性があります。一方、独自の商品やサービスなどで付加価値の高いビジネスをしている場合、価格競争になりづらいため、業績が安定します。投資するならば、競争力のあるビジネスをしている企業をおすすめします。

競争力の源泉となる、他社にはない強みは「経済的な堀」と呼ばれ、世界一の投資家と呼ばれているウォーレン・バフェットが重要視している点です。「経済的な堀」はブランド力や特許、政府の規制(例えば、ドコモやKDDIなどの通信業における電波の割り当て)など、いろいろな要素がありますので、個々に判断しないといけません。

競争力の強さを判断するには、事業内容を深く理解する必要がありますが、その判断は簡単ではありません。そこで、その目安として使える指標が利益率です。「経済的な堀」をもつ企業の共通点は、総じて利益率が高い傾向があります。

例えば、電波の規制と巨額の設備投資が必要な点が参入障壁になっている通信業の利益率はかなり高いです。以下の図は、KDDIの2009年からの営業利益率ですが、一貫して13%以上、直近では19%もあります。NTTドコモの直近の営業利益率(営業利益÷売上高)も20.4%あります。

KDDIの営業利益率

KDDIの営業利益率

日本の大企業の営業利益率は8%あれば良い方といわれており、日本最大の企業であるトヨタ自動車の営業利益率ですら8.2%です(2018年3月期)。NTTドコモやKDDIがいかに競争力の強いビジネスをしているかがわかります。

長期投資をするなら、利益率が高い銘柄がおすすめです。

具体的な調べ方について見る⇒ 利益率の調べ方(付録へ)

3.株価が割安である

3つ目のポイントは、株価が割安であることです。

業績がよくて利益率が高い優良企業は投資家の注目を集めるため、総じて株価が割高になりがちです。優良企業であっても、割高なときに投資すると長期投資の成果は出にくいです。特に業績の伸びが鈍化し、成長期待がなくなった時には大損失を受けることもありますので注意が必要です。

KDDIの場合についてみてみましょう。KDDIの株価チャートは、以下のようになっており、業績が拡大し始めた2013年以降に大きく上昇しています。

KDDIの株価チャート

KDDIの株価チャート

一方、2019年2月のPER(株価収益率、収益性からみた割安度の指標)を見ると、約10.4倍です。PERは15~20倍が適正な値といわれ、小さいほど株価が割安なことを表しています。

つまり、KDDIは業績好調な優良株である一方、株価は割安であるといえます。

具体的な調べ方について見る⇒ 割安さの調べ方(付録へ)

株価の割安度を判断するには企業価値評価手法がおすすめ

上記では株価の割安度の判断としてPERを用いました。PERは利益の大きさに対する割安度の指標として最も有名であり、簡単に調べられるので使い勝手がいいというメリットがあります。

しかし、企業の経済的価値は利益の大きさだけで決まるものではなく、保有している資産の大きさでも変わります(たとえて言うと、同じ年収1000万円のサラリーマンでも貯金が10万円しかない人と、5000万円ある人とでは大きな違いがあることと一緒です)。

株価の割安度を評価する際は、利益と保有資産の大きさを総合的に評価できる「企業価値評価手法」がおすすめです。株価の割安度を合理的に評価できるため、投資判断で失敗しにくくなります

企業価値評価手法は財務諸表を読み解かないといけないため、ある程度の手間がかかることがデメリットです。しかし、GMOクリック証券 を使えば割安度を診断できるツール(財務分析ツール)と株価の割安な銘柄を簡単に絞り込めるツール(スクリーニングツール)を無料で使えますので、便利です。

スマホでも簡単に申込・取引できます

4.株主還元(配当や自社株買い)に積極的である

4つ目のポイントは、株主還元(配当や自社株買い)に積極的であることです。

米国企業に比べると、日本企業は株主還元に消極的だといわれます。稼いだ利益を社内にため込むことが多く、配当や自社株買いを行う割合が低いです。M&Aや新規事業に再投資して事業を拡大できるのであればよいのですが、社内にため込むだけで有効活用できていないことが多いです。

長期投資するならば、配当や自社株買いに積極的な企業をおすすめします。

KDDIの配当を見ると、以下の図のように1株あたり純利益の増加とともに増配を繰り返していることがわかります(16期連続増配)。

KDDIの配当金

KDDIの配当金

2019年3月期の予想配当利回りは3.71%(2019年2月)もあり、高配当といってよいです。KDDIは株主還元について積極的な企業です。

つまり、上記の4つのポイントから判断すると、KDDIは長期投資におすすめな銘柄であると判断できます。

具体的な調べ方について見る⇒ 株主還元の調べ方(付録へ)

株式投資の銘柄選びでは最初からうまくいく人は少ないです。いろいろ失敗して初めて理解することも多いので最初は単元未満株を使って少額から分散投資するとよいです。

単元未満株なら1株から買えるため、たとえ失敗しても損失は限定的というメリットがあります。安心して始められるので、株式投資の練習用として便利です。

長期投資におすすめな有望銘柄の具体例(中小型株、アメリカ株)

上記で挙げたKDDIは誰もがよく知る大企業ですので、日本株の投資初心者でも投資しやすいですね。

一方、業績好調な大企業はすでに割高になっていることが多く、長期投資に適した銘柄の数は限られています。むしろ優良企業なのに、知名度がなくて割安に放置されている中小型銘柄のほうがチャンスは多いといえます。

特に、日本株の中小型銘柄は外国人投資家が投資しづらい(言語の壁で情報が少ない)ため、割安な企業が比較的多いため、おすすめです。

増配狙いの長期投資でおすすめな優良・中小型株「プラップジャパン」

そこで、実際に私が投資している中小型の日本株「プラップジャパン」の例を見てみましょう。プラップジャパンは、広報・PRの支援・コンサルティングを主力事業としている会社です。

下図は、プラップジャパンの売上高と営業利益の推移です。

プラップジャパンの売上・営業利益

プラップジャパンの売上・営業利益

リーマン・ショックの前後で業績が一時落ち込んでいますが、長い目でみれば右肩上がりになっています。日本に進出した外資系企業の顧客が多く、現在は中国事業を成長分野としていることから、今後も業績拡大が期待できます。

一方、前述のプラップジャパンの営業利益率は、おおむね10~14%です。

プラップジャパンの営業利益率

プラップジャパンの営業利益率

高い競争力を持っている会社といえるでしょう。

また、以下が1株あたり純利益と配当金の推移ですが、配当金は13期連続で増配しています。

プラップジャパンの配当金

プラップジャパンの配当金

株主還元にも積極的と考えられ、増配狙いで長期保有するのにも適した日本株です。

以下が「プラップジャパン」の長期の株価チャートです。

プラップジャパンの株価チャート

プラップジャパンの株価チャート

リーマン・ショック以降は、株価は変動を繰り返しながら、徐々に上がっていることがわかります。割安さの指標であるPERは15.9倍であり、割高感はありません。

以上の点から、プラップジャパンは長期投資に適した日本株と判断できます。

実際、私は2017年に割安だと思って投資しました(当時のPERは10~11倍でした)。ある程度株価が上昇したところで一部を売却し、利益確定しました。

以下が売却時の取引履歴です。

プラップジャパンの売買履歴

プラップジャパンの売買履歴

100株を114,200円で購入し、3500円の配当を受けたのち、1年後に159,500円で売却しています。1年の保有期間で約43%の利益を得られました。

増配期待が大きい銘柄はずっと保有し続けてもいいのですが、業績好調な銘柄であれば売却益で利益を出すこともできます。選択肢が多いので、出口戦略を取りやすいというメリットがあります。

プラップジャパンの例のように、日本株の場合、中小型株に良い銘柄が放置されていることが多いです。隠れた優良銘柄を見つけて長期投資するのがおすすめです。

米国株で長期投資におすすめな有望銘柄はアップル株

日本株以外でもよければ、アメリカ株に投資するのもおすすめです。

米国企業の利益率は全体的に日本企業よりも高いことで有名です。例えば、主要上場500社のROE(自己資本利益率)の平均値で比較すると、日本の9%に対して、米国は18%で約2倍の水準です(日経新聞より)。

株主還元にも積極的なので、投資に適した企業が多くあります。ただし、その分割高なものも多いので、割安度での選別が重要になります。

米国株の中で長期投資におすすめな銘柄といえば、世界時価総額1位のアップル株です。

下図がアップルの業績です。

アップルの業績

アップルの業績

徐々に業績が拡大していることがわかります。

営業利益率も25~30%という高い水準を維持しています。アップルの主力製品であるiPhoneは高価格なスマホとして有名ですが、それでも世界中で売れるのは、アップルが強力なブランド力を持っているからです。ブランド力という「経済的な堀」を築いているため、今後の業績も安定的に拡大すると考えられます。

アップルの営業利益率

アップルの営業利益率

近年のアップルは株主還元にも積極的であり、巨額の自社株買いを実施しています。
※18年は1000億ドル(約11兆円)の自社株買いを発表。一度に設定する自社株買い枠としては過去最大規模。

1株益は順調に増加しており、配当金も増加しています。

アップルの1株益と配当金の推移

アップルの1株益と配当金の推移

以下がアップルの2009年以降の株価チャートです。

アップルの株価チャート

アップルの株価チャート

10年間で8倍以上になっていますが、業績も拡大しています。その結果、割安度の指標であるPERは18.4倍(2018年8月現在)であり、割高な水準ではありません(適正範囲ですが、少なくとも他のIT株ほどの割高さはありません)。アップルの収益力、成長力を考えればむしろ割安と考えてもいいかもしれません。

実際、世界一の投資家と呼ばれ、長期投資で財をなしたウォーレン・バフェットの保有銘柄(ポートフォリオ)で最大の割合を占めているのもアップル株です(2018年3月現在)。バフェットのお墨付きを得ているというのは心強い材料です。

米国株で長期投資をするならば、アップル株がおすすめです。

実際に株価が割安で好業績な銘柄を探すには、各証券会社が提供しているスクリーニングツールを使うのがおすすめです。

スクリーニングツールを使えば、約3700社(日本株の場合)ある上場企業の中から自分の設定した条件に合う銘柄を簡単に抽出することができます。

スクリーニングツールの使い方について知りたい方はこちらの記事もどうぞ。
長期投資の銘柄選びのコツと、スクリーニングによる簡単な探し方
スクリーニングによる割安株(バリュー株)の見つけ方。おすすめの指標・ツール6選と使い方の注意点

長期投資におすすめしにくい業種

長期投資にはおすすめしにくい業種がありますので、銘柄選びの際は気をつけてください。
おすすめしにくい業種は以下の4つです。

  1. 為替敏感株
  2. 金利敏感株
  3. 資源価格敏感株
  4. 景気敏感株

これら4業種の特徴と、長期投資におすすめしない理由について、以下で解説します。

1.為替敏感株(自動車・電気・精密機械株など)は長期投資におすすめではない

日本株は輸出型企業が多く、為替に敏感なことが多いです。例えば、自動車・電気・精密機械株などです。円安になると業績が急激に良くなりますが、円高になると減益決算が続出し、場合によっては赤字になってしまうこともあります。リーマン・ショック直後の急激な円高でトヨタ自動車が赤字決算になったことを覚えている方も多いでしょう。

為替敏感株は将来の業績見通しが為替という外部要因によって大きく左右されてしまいます。増収増益を見込んで投資したのに、円高によって減収減益となり、株価が急落することもよくあります。

株価が底値の時に買えれば逆によいと思うかもしれませんが、為替の動きを予測することはそもそも難しいため、あまりおすすめできません。

2.金利敏感株(不動産株や銀行株など)は長期投資におすすめではない

金利敏感株の代表例は、不動産株や銀行株です。

例えば、低金利の時代の不動産業は、借入金利(住宅ローン金利など)の低下で活性化します。しかし高金利になると、急に住宅が売れなくなり、利益が急減します。過剰な在庫を抱えた不動産会社は破綻する場合もあります。

一方、銀行業は貸出金利による収入が収益の柱ですので、低金利になると業績が悪化します。マイナス金利になった2016年以降は銀行の利益が低迷し、三大メガバンク(三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行)でさえ、リストラ計画を発表しているほどです。

不動産株や銀行株は、業績が金利という外部要因に左右されやすく、将来の成長を予想しにくい点から、長期投資しにくい銘柄です。

3.資源価格敏感株(商社株や非鉄金属株など)は長期投資におすすめではない

原油や非鉄金属などの資源価格に業績が連動する商社株や非鉄金属株は長期保有におすすめできません。

リーマン・ショックの直前に原油価格が高騰した時期の商社株は、業績が絶好調でしたが、その後、資源価格の下落とともに株価は低迷を続けています。2015~2016年に原油価格が急落したときも株価は大きく下落しています。資源価格という外部要因に左右される点から、買いづらい銘柄です。

4.景気敏感株(半導体株や海運株など)は長期投資におすすめではない

どの企業も多かれ少なかれ、景気の影響を受けますが、その中でも半導体株や海運株などは景気循環の影響を受けやすくて業績の変化が大きいことが知られています。

例えば、好調なときの半導体株は利益率が10%を優に超える場合もあり、割安だと感じるかもしれません。しかし、半導体の需要が減退すると、急激に利益が低下して赤字になることも多いです。景気という外部要因に左右されやすい点から、長期投資しづらい銘柄です。

外部要因に左右される業種(上記4業種)が長期投資に適していない理由

これらの業種は、外部要因(為替、金利、資源価格、景気)の影響を受けやすく、業績が安定しません。将来の見通しが立てづらいため、成長の見極めが困難です。

「安値で買えればチャンスは大きい」と思うかもしれませんが、どこが安値か事前に判断するのは想像以上に難しいです。また、「次の高値になるまで何年も保有する覚悟ならばよいのでは?」と考えるかもしれませんが、数年後に為替などの環境が改善しても、その企業が競争力を維持できているかを予測するのが困難です。遠い将来であるほど、業績の予測は一般的に不確実になるため、投資判断が難しいのです。

実際、日本株で時価総額最大の企業であり、為替敏感株のトヨタ自動車の20年間の株価チャートをみてみましょう。現在の株価は10年以上前の高値(2007年の約8000円)を下回っています。

トヨタ自動車の株価チャート

トヨタ自動車の株価チャート

つまり、2007年ごろの業績が好調だった時のトヨタをみて、「やはりトヨタはすごい、この成長力は本物だ!」と考えて長期投資した場合、10年以上経っても、あまり儲からなかったことになります。トヨタほどの大企業であっても、業績が安定しにくい銘柄に長期投資するのは意外と難しいということがわかるでしょう。

投資初心者は下手に手を出さないほうが賢明です。

日本株の長期投資なら内需株がおすすめ

一方、日本株でおすすめなのは、安定して業績が成長している内需株(国内に事業基盤をもち、主に国内の顧客を相手にしている日本株)です。内需株の例としては、小売株・外食株・通信株・電鉄株・食品株などがあります。

内需株は為替に左右されにくいというだけでなく、国内市場のほうが事業内容を理解しやすいため、競争力の強さを判断しやすいという利点があります。例えば、「ニトリ」といえば大半の日本人はわかると思いますが、「ホーム・デポ」といわれても多くの日本人にはピンときません(ホーム・デポはアメリカ最大のホームセンターの会社です)。競争力の強さを判断できるということは、投資において重要なことです。

日本株ならば、安定して成長すると確信しやすい内需株に長期投資することがおすすめです。

米国株の長期投資ならIT株、日用品・消耗品関連株がおすすめ

アメリカ株の場合は、どの会社においても円換算した時の資産額は為替の影響を受けざるを得ません。為替リスクをとりたくないという人は米国株を避けたほうがよいです。

一方、為替リスクを負ってでも米国株に長期投資するならば、圧倒的な競争力をもつIT株、日用品・消耗品関連株がおすすめです。例えば、上記のアップル株を見ると、10年で株価は8倍以上になっています。これだけの高成長であれば、為替が少々変動したとしても損失になることは考えにくいです。

なぜ圧倒的な競争力を持つ企業が良いかというと、利益率が高く、高成長を見込めるため、長期投資が成功しやすいからです。

圧倒的な競争力を持つ企業の代表例がアップルやグーグル、アマゾン、フェイスブックなどのIT株です。これらIT株はプラットフォーマー(第三者がビジネスを行う基盤として利用するための製品やサービス、システムなどを提供する会社)と呼ばれ、世界中の利用者にとって、もはや必要不可欠な存在になっています。

また、アメリカの日用品・消耗品関連企業の中にも強力なブランド力を築いている企業があります。例えば、コカ・コーラ(炭酸飲料など)やP&G(紙おむつのパンパースやひげそりのジレットなどの一般消費財)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(バンドエイドやコンタクトレンズのアキュビューなどのヘルスケア関連製品)などです。

上記企業の競争力は高く、今後も長期的な成長が見込めるため、長期投資に適しています。

PERで見るとなかなか割安になる局面がなくて買いのタイミングが難しいのですが、高成長(自己資本利益率ROEが高い)であることを考慮すれば、十分投資する価値はあります。米国株であれば、圧倒的な競争力をもち、好業績が期待されるIT株、日用品・消耗品関連株への長期投資がおすすめです。

まとめ

本記事では、長期投資におすすめな銘柄の選び方と、日本株・米国株の具体例について解説しました。これらの基準で銘柄を選べば、多少の株価の上下はあっても、安心して保有し続けられると思います。

しかし、実際に投資してみると、途中で競争環境が変わって業績が低迷することもあるかもしれません。時には、企業の競争力が案外弱くて判断を間違えたと感じることもあるかもしれません。その場合は潔く売却しましょう。

世界一の投資家といわれ、長期投資で世界有数の富豪になった、ウォーレン・バフェットですら多くの失敗をしています(例えば、2011年から投資していたIBM株では失敗を認めており、2018年3月期までに全株売却しています)。失敗をしながら分析力を高めていくことこそが、成功への近道です。

長期投資で結果を出すには、時間が必要です。経験を積んで、自分なりの勝ちパターンを見つけるのにも時間がかかります。長期投資で成功したいのであれば、まずは少額から投資を始めてみるのがおすすめです。

少額で投資するなら、SBIネオモバイル証券を使うとよいです。格安な手数料で1株から売買できる(単元未満株)ので便利です。

単元未満株のメリットは、少額から分散投資できることです。リスク小さく始められるので、はじめての投資でも安心です。

付録.優良銘柄選びの4つのポイントの調べ方

上記では、長期投資の銘柄選びの4つのポイントを述べました。

  1. 業績が成長している
  2. 利益率が高い
  3. 株主還元に積極的である
  4. 割安である

以下では、各項目の調べ方について具体的に解説します。

業績の推移を調べる方法として最も確実なのは、企業のホームページのIR情報(投資家向け情報)にアクセスし、決算短信や有価証券報告書を調べるとよいです。企業が公開している情報がすべて載っていますから、10年以上前のものであってもすべて調べることが可能です。

しかし、データが年度ごとに分かれていますので、業績の推移を調べるには自分で情報を整理しなければなりません。実際にやってみると、手間がかかります。

そこで、便利なのが、日本株投資家のバイブルともいわれている「会社四季報」です。四半期ごと(年4回)に発行される、全上場企業(約3700社)の業績動向をまとめた書籍であり、過去3~5年の業績と今期、来期の業績予想を一覧でみることができます。

書籍版を買うのもよいですし、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などの口座を持っていれば、各サイト上で無料で閲覧することもできます。

例えば、大手通信事業会社のKDDIの業績の推移を調べたいとします。以下は楽天証券でKDDIを検索した画面です。

楽天証券の四季報画面で業績推移を確認する方法

楽天証券の四季報画面で業績推移を確認する方法

「四季報」-「業績・財務」をクリックすると、業績の推移をみることができます。売上高と利益(特に、本業の利益といわれる営業利益)が順調に成長していますので、今後も業績拡大が期待できます。今期、来期の四季報予想も参考にするとよいです。

四季報で閲覧できる過去の業績は3~5年分ですが、マネックス証券が提供している「銘柄スカウター」を用いれば、2007年以降のすべての業績推移を閲覧できます。

例えば、KDDIの2007~2019年の業績が以下のように表示されます。

KDDIの長期業績(銘柄スカウター)

KDDIの長期業績(銘柄スカウター)

経験則として10年前後の周期で景気が変動するといわれますので、長期間の業績推移が見られると便利です。

ほかにも四半期業績の推移(5年分)やアナリスト予想なども閲覧できます。

マネックス証券の口座を開設していないと使用できませんが、無料で利用できますので便利です。

利益率を確認するには、先ほどと同じ「四季報」画面で、営業利益÷売上高を計算します。営業利益率が安定的に10%以上(できれば12%以上)あるならば、競争力の強いビジネスをしているという目安になります。

楽天証券の四季報画面で営業利益率を確認する方法

楽天証券の四季報画面で営業利益率を確認する方法

気を付けないといけないのは、何らかのブームで一時的に営業利益率が10%を超えた企業です。このような場合、ブームが去ると業績が低迷する場合も多いです。3~5年間、安定して高利益率な企業を探すのがポイントです。

配当金の推移を確認するには、「四季報」画面で1株配の変化をみます。利益の増加とともに配当が増えていれば、株主還元に積極的といえます。

楽天証券の四季報画面で配当金の推移を確認する方法

楽天証券の四季報画面で配当金の推移を確認する方法

自社株買いについては、四季報画面に出てきません。自社株買いを実施しているかは、「適時開示」をクリックし、企業が自己株式の取得(自社株買い)に関する情報を発表しているかをチェックします。

楽天証券の適時開示情報から自社株買いを調べる方法

楽天証券の適時開示情報から自社株買いを調べる方法

KDDIの場合、2018年5月に自社株買いの実施を発表しており、株主還元に積極的なことがわかります。

上記3つがそろっている優良銘柄は、投資家の注目を集めやすいため、株価が割高になりがちです。いくら優良銘柄でも割高に買ってしまうと長期投資の成果はでにくいので、株価の割安度をチェックする必要があります。

割安度の指標はいろいろありますが、中でも代表的な指標としてPERがあります。PERは株価を1株あたり純利益で割った値であり、適正値は15~20倍といわれています。PERが小さいほど割安であることを意味しています。

例えば、楽天証券でPERを調べるには、「株価」画面をクリックし、下のほうにあるPERをチェックします。KDDIは12.09倍となっており、やや割安な水準であることがわかります。

楽天証券の株価画面でPERを調べる方法

楽天証券の株価画面でPERを調べる方法

以上のように調べることで、長期投資に適した銘柄を選ぶことができます。

株価の割安さの指標はいろいろあります。PERは簡単で使いやすいですが、デメリットも多いので、使い方には注意が必要です。

割安株の見つけ方については以下の記事にまとめましたので、詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
割安株(バリュー株)の見つけ方とスクリーニング方法、使い方の注意点について

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