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個別株の株価分析

東レの株価はどうなる?優良な大企業だが、景気敏感な点に注意

この記事ではこのような疑問にお答えします。

  • 「東レの配当や株主優待に興味があるけど、業績はどうなのだろうか?」
  • 「東レの株価は割安?割高?」

東レは衣料と産業用繊維などを製造している会社であり、設立が1926年、上場が1949年と、長い歴史を持つ老舗大企業です。

東レの連結業績は、繊維と機能化成品が売上高の7割以上、炭素繊維が1割強を占めており、炭素繊維複合材料の世界シェアはNo.1です。また、東レの海外売上高比率は50パーセント超もあり、東レはグローバルに活躍する大企業です。

優良な大企業として知られている東レですが、2020年上半期は新型コロナ問題で各種素材の需要が低迷しており、同社の株価は大幅に下落しています

現在の東レの株価は割安と考えてよいでしょうか?当サイト(ロイナビ)のアンケートでも株価分析希望が多かったので、調べてみました。

本記事では 東レの業績や財務内容、株価の割安さなどから、今の東レの株価は買い時なのか?について私の考えを紹介します。

本記事は、自分の銘柄調査の一環として行ったものです。私なりの投資判断が含まれていますが、投資を推奨するものではありません。

投資をする際は、最新の情報を調べたうえで、自己責任で投資判断をお願いします。

info飛ばし読みするにはこちら(下に目次もあります)

手数料無料で「東レ」株に投資するには

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路井 なびお
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私の代表的な6つの投資判断基準

投資判断基準は投資スタイルによって異なります。私の場合、業績好調な割安株(バリュー株)への投資が好きなので、以下の6つの観点を重視しています。

上記6つの観点で東レの株価は買い時なのか、私なりに検討してみました。

東レの売上高・営業利益は長期的に成長しているが、今期は大幅な減益が予想される

1つ目の判断基準は「業績は成長しているか?」です。

2007年以降の東レの長期業績(売上高・営業利益・当期利益)は以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

東レの売上高・営業利益・当期利益

東レの売上高・営業利益・当期利益

東レの売上高・営業利益・当期利益はリーマンショック後の2010年から回復し始め、アベノミクスによる好景気に支えられて、長期的に上昇を続けました

しかし、米中貿易摩擦で景気が停滞し始めた2019年から、東レの業績は悪化しています。また、2021年3月期は新型コロナ問題で大幅に需要が悪化しており、大幅な減収・減益予想となってしまいました。

東レは景気の影響を受けやすい企業です。2020~2021年は新型コロナ問題による景気悪化が懸念されているため、さらなる業績悪化には注意が必要です。

東レの営業利益率は5~8%で、やや低い水準

2つ目の判断基準は、利益率の高さです。利益率は競争力の強さを表す目安であると考えており、利益率は高いほど良いです。

東レの2007年以降の営業利益率は以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

東レの営業利益率

東レの営業利益率

東レの営業利益率は、リーマンショック直後を除いて、約5~8パーセントです。

日本株の場合、営業利益率が10%以上あれば良好といわれています。東レの営業利益率5~8%はやや低い水準です。

営業利益率が比較的低水準であることから、東レは売上を上げるのに多くの経費がかかり、価格競争も激しいと考えられます。東レは強い競争力を持っているわけではなさそうです。

東レのキャッシュフローは長期的に成長しているが、投資キャッシュフローが多め

3つ目の判断基準は、キャッシュフローの潤沢さです。キャッシュフローは現金の出入りを表す数値であり、事業の実態を反映する指標として重要です。

東レのキャッシュフローの推移は、以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

東レのキャッシュフロー推移

東レのキャッシュフロー推移

特に重要といわれる、営業キャッシュフローは常にプラスとなっています。

さらに、東レの営業キャッシュフローは買収などの効果もあって、長期的に成長しています。これは良い点です。

ただし、東レはフリーキャッシュフローがマイナスとなっている年が多いのが懸念点

一般的に、事業会社の理想的なキャッシュフローは、事業の利益によって得た営業キャッシュフロー内で投資をして(つまり、フリーキャッシュフローがプラス)、残りで配当金を支払ったり借入金を返済したりする(財務キャッシュフローがマイナス)ことと言われます。

一方、東レは営業キャッシュフローより投資キャッシュフローが大きい(つまり、フリーキャッシュフローがマイナス)年がたびたびあります。また、財務キャッシュフローがプラス(すなわち、借入などで資金調達をした)の年も多くあります。

東レのキャッシュフローは理想とされる状態の逆になっていることが多くあります。

フリーキャッシュフローがマイナスになりやすい企業は株主還元にお金を回せない点がデメリット

東レのように先端技術を求める製造業では、競争力を維持するための投資負担が比較的大きいです。また、東レは他社を頻繁に買収しているため、買収費用で投資キャッシュフローが増えやすい面もあります。

その結果、東レはフリーキャッシュフローがマイナスになりやすいというのは仕方ない面があります。

とはいえ、東レのように投資負担が重い企業では、株主還元にまわせるお金が相対的に少なくなる傾向があります。実際、後述するように、東レの配当利回りはあまり高くありません。

東レのキャッシュフローを見ると、あまり株主還元には期待できなさそうな点がデメリットです。

長期の業績・財務状態を調べるのに便利な財務分析ツール3選

銘柄分析をするときに、決算短信や有価証券報告書を全部調べていくのは大変です。各社が提供している財務分析ツールを上手に使って、効率よく銘柄分析するとよいです。 中でも、私が主に使っているのは以下の3つです。 これらを使えば、業績・財務を効率的に分析し、優良な割安株を探すことができます。
路井 なびお
路井 なびお
たとえば、マネックス証券 の銘柄スカウターを使えば2007年以降の長期業績を一度に見られます。10年以上の業績を閲覧できるツールは珍しいです。

3つの財務分析ツールの特徴と使い分け方とは?

東レの財務は健全

4つ目の判断基準は財務の健全さです。

貸借対照表(BS、バランスシート)をみると、企業の保有資産や負債などの内訳がわかります。売上高や利益などのデータに表れない、企業の強みや危険な兆候が貸借対照表に表れます

売上高や利益も大事ですが、それ以上に貸借対照表のきれいさのほうが重要と私は考えています(同様に、キャッシュフローのきれいさも重要です)。

東レの貸借対照表は以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

東レの貸借対照表

東レの貸借対照表

東レの自己資本比率は約41%

まず最初に注目したいのは、東レの自己資本比率は約41%あることです。

自己資本比率の目安として、30%くらいで普通、40%以上あれば優良といわれます。自己資本比率が約41%ある東レの財務は、良好とみてよさそうです。

東レは短期的な資金繰りにも問題はない

また、東レは過去5年間ともに、流動資産の額が流動負債の額を大きく上回っています。また、簿価通りに現金化しにくいといわれる固定資産の割合が、製造業の中では比較的少なめです。

東レは負債を上手に活用しつつも、財務はよくコントロールされています。東レは長い時間を生き残ってきた老舗企業だけあって、財務状況は健全です。

東レの株価は総合的にみて割安

5つ目の判断基準は、株価の割安さです。

東レの株価チャートは以下のようになっています(引用:SBI証券のホームページ)。

東レの株価チャート

東レの株価チャート

東レの株価は、業績が堅調に推移していた2018年に約1200円の高値をつけました。

しかし、業績が低迷し始めた2018年以降、東レの株価は徐々に下がっており、コロナショックが起きた2020年3月には、一時400円の安値をつけました。

4月以降はやや株価が回復していますが、2018年の高値から比べると約60%近くも下がったままです。

今の東レの株価は買い時と考えてよいでしょうか?

ここでは、株価の割安さの指標として、以下の3つを使って検討してみました。

  • PER(株価収益率)
  • PBR(株価純資産倍率)
  • 企業価値評価手法による理論株価

東レの最新の株価はこちら

PERやPBRは多くの人が使っているので無視できない株価指標ですが、欠点もあります(PER・PBR・ROEの使い方と注意点についてはこちら)。

一方、私が最も重視しているのが、「企業価値評価手法による理論株価」です。

企業価値評価手法では事業性と資産性を総合評価するため、合理的に株価の割安度を測ることができます。

割安株投資をするなら、企業価値評価手法による理論株価がおすすめです(理論株価の考え方と計算方法についてはこちら)。

東レのPERは割高

最初に、東レのPERの推移を見ると、以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)

東レの予想PERの推移

東レの予想PERの推移

2020年前半の「コロナショック」により、株価とともに予想PERが大きく下落し、約9倍となりました。

ところがその後、株価の持ち直しと業績予想の悪化によって、予想PERは大きく上昇し、22倍を超えています。

PERの平均値は15倍くらいが目安といわれます。東レは規模の大きな老舗であり、今後大きな成長が予想される会社ではありませんので、このPERはかなり割高と考えられます

ただし「予想PER」はあくまで、現在の株価が今期の「予想」一株当たり純利益に対して何倍か、を示す値です。

その純利益は予想であるため、実際には上方・または下方修正される場合があります。したがって、予想以上に割安や割高となる可能性がありますので、今後の業績の行方には注意が必要です。

東レのPBRは割安

次に、東レのPBRの推移を見ると、以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)

東レの実績PBRの推移

東レの実績PBRの推移

東レのPBRは、2015年に最大1.8倍強となって以降、徐々に下落しています。新型コロナ問題で業績悪化が懸念されている現在のPBRは約0.66倍です。

PBRは1倍が解散価値(事業を清算したときに残る、帳簿上の価値)といわれ、下値の目安とされています。1倍以下なら株価は割安といわれ、業績がよい企業であれば1倍以上になるのが普通です。

東レのPBRは割安な水準です

東レの株価は理論株価(企業価値)に対して割安

株価の割安さの指標として有名なPER、PBRは一面的な評価であり、企業の実態がわかりにくいという弱点があります。

そのため、私が割安さを判断するときは、企業価値評価手法によって求めた理論株価を重視しています。

企業価値(理論株価)を計算する手法はいろいろありますので、自分の考え方に合った手法をとるとよいです。

私の場合は、GMOクリック証券の財務分析ツールで使われている手法と基本的に同じ考え方であるため、前記ツールを参考値として使っています(GMOクリック証券の財務分析ツールの特徴と使い方についてはこちら)。

理論株価の計算方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
理論株価(適正株価)の計算式と使い方の注意点。おすすめは企業価値評価手法

GMOクリック証券の財務分析ツールによると、東レの理論株価は以下のようになっています。

東レの理論株価

東レの理論株価

東レの2019年までの業績は比較的好調だったため、事業価値が高くなっています。一方、有形固定資産(土地や建物、設備など)などがやや多いため、財産価値(資産の種類で重みづけした場合の保有資産価値)は多くありません。

その結果、事業価値と資産価値の合計から、有利子負債を引いて求めた、東レの理論株価は824円となっています。実際の株価484.2円(2020/7/10終値)は理論株価より41%も割安となっています。

理論株価はあくまで「理論」ですので、もちろん現実の株価が必ずしもそこに収束するというわけではありません。

とはいえ、東レの株価はかなり割安です。すでに悪材料は十分織り込まれており、下値は限定的ではないかと考えられます。

理論株価は決算発表が出るごとに変わります。   
最新の理論株価を調べるには⇒ GMOクリック証券

ただし、事業価値は過去の業績に基づいています。今期の業績は新型コロナ問題などで大きく悪化すると考えられます。事業価値は割り引いて考える必要があります。

株主価値と時価総額の推移

さらに、株主価値と時価総額の推移についても見てみましょう。

株主価値(企業価値)は前記の理論株価に発行済み株式数をかけたものです。また、時価総額は株価に発行済み株式数をかけたものを表します。

したがって、下図は株主価値⇒理論株価、時価総額⇒株価と置き換えて見てください。

東レの株主価値と時価総額の推移は下図のようになっています(引用:GMOクリック証券の財務分析ツール)。

東レの株主価値と市場価値の推移

東レの株主価値と市場価値の推移

東レの市場価値は、業績が好調だった2018年まで株主価値を上回っていました。しかし、その後の景気停滞と新型コロナ問題を受けて、東レの市場価値は大きく下落し、株主価値を大きく下回ってしまいました。

株主価値と市場価値の乖離は2017年以降で最大水準となっており、長期投資の予定なら買い時と判断しても良いかもしれません。

一方、東レは景気敏感銘柄です。もし今後景気の悪化が本格化した場合は業績低迷により株主価値が減少し、株価もさらに下落する可能性があります。

もし長期投資するなら、一時的な下落はありうると想定したうえで、次の好況期まで持ち続けるつもりで投資するのが良さそうです。

割安株を探すのに便利なスクリーニングツール

企業価値評価手法による理論株価でスクリーニングできるツールは少ないです。その中で、私が主に使っているのは以下の2つです(財務分析ツールの特徴と使い分け方についてはこちら)。 スクリーニング条件を自由にカスタマイズできて高機能なのは会社四季報CD-ROMです。しかし、会社四季報CD-ROMは高価な点がデメリットです。 一方、GMOクリック証券の財務分析ツールはカスタマイズできませんが、無料で使える点が便利です。
路井 なびお
路井 なびお
まずはGMOクリック証券 の財務分析ツールを使ってみて、本格的にやりたくなったところで会社四季報CD-ROMのスクリーニング機能を使うとよいです。

GMOクリック証券の財務分析ツールを使った、割安株の選び方とは?

東レの配当利回りは平均的、株主優待はなし

6つ目の判断基準は株主還元(配当・株主優待)をする姿勢があることです。

配当や株主優待には賛否両論あり、無いほうが良いという人もいます。しかし、配当や株主優待がある銘柄は、市場がショックに見舞われたときの株価下落率が比較的小さいという良さがあります。

そのため、私は業績などを最優先としたうえで、株主還元姿勢がある銘柄はなおよいと考えています。

東レの配当・株主優待について、詳しく見ていきます。

東レは配当利回りが高くはない

東レの配当金利回りの推移は以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

東レの予想配当利回りの推移

東レの予想配当利回りの推移

コロナショック後に株価が大幅に下落したため、配当利回りは約4%に急上昇しました。しかし、その後に大幅な減配予想(16→9円)が発表されたため、配当利回りは2%弱に急下降しました。

配当利回りは平均2%前後ですので、東レは高配当というわけではありません。したがって、インカムゲイン目的の投資には、あまり適していません。

東レの最新の配当金利回りはこちら

ただし、これも予想PERと同様に、「予想」配当利回りです。

予想配当利回りは、株価に対して次期の「予想」配当金額がどの程度の割合になるか、を示す値ですので、予想値が外れれば実績配当利回りも異なってしまうことに注意が必要です。

東レは長期的に増配してきたが、今期は大幅な減配予想

さらに、東レの配当金の推移を見ると、以下のようになっています(東レのホームページのデータから作成)。

東レの配当金の推移

東レの配当金の推移

東レは2020年まで配当を維持、または増配してきましたが、2021年3月決算期には大幅な減配予想となっています。

減配予想になってしまったのは非常に残念ですが、新型コロナ問題で大幅な業績悪化が予想される中ではしかたないことです。

とはいえ、新型コロナ問題が終息して、業績が回復した際にはまた増配が期待されます。将来の増配を見込んで、今買うというのも良い投資方法だと考えます。

東レの株主優待はない

残念ながら、旭化成に株主優待はありません。

株主優待を楽しみにしている人にとっては、この点はマイナスです。

東レと競合企業の比較について

東レの競合企業として 旭化成、帝人、三菱ケミカルHの業績と各種投資指標を比較してみました。

売上高、営業利益の比較

東レ、旭化成、帝人、三菱ケミカルHの売上高、営業利益を比較した結果が以下です(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

東レ、旭化成、帝人、三菱ケミカルHの売上高・営業利益の比較

東レ、旭化成、帝人、三菱ケミカルHの売上高・営業利益の比較

4社とも、アベノミクスが始まった2013年以降に営業利益が伸びています。特に、東レと旭化成の2社は、売上高が伴った営業利益の増加がみられる点が良いです。

一方、米中貿易摩擦などで景気停滞が始まった2018年3月決算期前後をピークとして、近年の業績は下落傾向となっています。

東レなどの素材メーカーの業績は、一般的に景気に左右されやすいという特徴があります。今期は新型コロナ問題による需要激減が直撃しているため、4社とも厳しい企業業績になるだろうと予想されます。

投資指標の比較

東レ、旭化成、帝人、三菱ケミカルHの投資指標を比較した結果が以下です(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

東レ、旭化成、帝人、三菱ケミカルHの投資指標の比較

東レ、旭化成、帝人、三菱ケミカルHの投資指標の比較

4社ともPBRが1倍を切っているのが特徴的です。実績配当利回りも、4社すべてで3パーセントを超えており、長期的に見た時の割安感が強いです。

また、三菱ケミカルHは自己資本比率が20パーセント台前半と低めですが、実績配当利回りが5%を超えて高いのがメリットです。

一方、旭化成は自己資本比率がもっとも高くて事業の安定性を感じられるうえ、ROEやROAなどの収益性を示す指標も高いです。さらに、売上高と営業利益にも成長性が見られます。

したがって、インカムゲイン狙いならば三菱ケミカルH、キャピタルゲイン狙いならば旭化成が良さそうです。

直近の決算の状況

東レの直近の四半期業績の推移をみてみましょう(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

東レの四半期業績の推移

東レの四半期業績の推移

東レの四半期ごとの売上高は2019年3月期までは増加傾向にありましたが、その後の売上高は減少しています。近年は米中貿易摩擦などで景気が停滞していたことが原因と考えられ、営業利益は顕著に減少しています。

さらに、2021年3月期は新型コロナ問題で大幅な景気悪化が予想されています。今期の東レの業績は厳しくなりそうです。

【まとめ】東レの株価は買い時か?私の総合的な投資判断について

東レの投資判断について、下表にまとめました。各項目について、私なりの基準で◎、〇、△、× の4段階で評価してみました。

観点評価備考
業績の成長長期的に成長しているが、今期は大幅悪化が懸念される
利益率の高さ利益率はやや低め
キャッシュフロー長期的に成長しているが、投資キャッシュフローが多め
財務の健全さ健全経営をしている老舗である
株価の割安さ総合的にみて割安
配当、株主優待 配当利回りは2%弱で平均的な水準
株主優待はない

東レは国内大手で老舗の素材メーカーであり、長期的にみると業績は成長しています。

東レの配当利回りはあまり高くありませんが、株価は割安な水準なので、大型株で長期投資したい方に適した銘柄です。

一方で、東レの業績は景気に大きく左右されやすいです。2020年は新型コロナ問題で急激な需要減少に見舞われており、東レの業績は急速に悪化しています。

そのため、下落傾向が続いている東レの株価は、一層安くなってしまうかもしれません

とはいえ、東レの財務は健全です。新型コロナ問題が著しく長引かない限り、経営危機が訪れる可能性は低そうです。

一時的な株価下落は耐えて、数年後の株価回復を期待して長期保有する、もしくは業績悪化が顕在化して十分に株価が下がってから投資するのが良さそうと考えています。

銘柄選定の参考になれば幸いです。

東レの最新の株価はこちら

※本記事は投資を推奨するものではありません。投資をする際は、最新の情報を調べたうえで、自己責任で投資判断をお願いします。
ほかに知りたい銘柄がある場合は、以下のまとめ記事をどうぞ。
当ブログの株価分析記事のまとめ

他サイトに投稿した記事を読みたい場合は、サイト名「ロイナビ」で検索してください。
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東レの株の買い方

最後に、東レの株を少額から、安い手数料で買う方法について解説します。手数料は運用成績を確実に悪化させる要因ですので、できるだけ手数料が安い証券会社を利用しましょう。

主なネット証券の一覧

投資をするなら、対面型証券会社よりもネット証券が良いです。ネット証券は運営コストが安いので、対面型の証券会社より格段に手数料が安いです。

主なネット証券12社とおすすめの用途は以下のようになっています。

会社名おすすめの用途当ブログの評価記事
SBI証券何でもSBI証券のメリット・デメリット、評判・口コミ
楽天証券投資信託
ポイント
楽天証券のメリット・デメリット、評判・口コミ
マネックス証券米国株マネックス証券のメリット・デメリット、評判・口コミ
松井証券ロボアドバイザー
投信工房
auカブコム証券日本株
GMOクリック証券日本株
財務分析ツール
GMOクリック証券のメリット・デメリット、評判・口コミ
SBIネオモバイル証券日本株
単元未満株
SBIネオモバイル証券のメリット・デメリット、評判・口コミ
ストリーム(株アプリ)日本株
手数料
ストリーム(STREAM)のメリット・デメリット、評判・口コミ
LINE証券日本株
単元未満株
LINE証券のメリット・デメリット、評判・口コミ
PayPay証券
(旧:ワンタップバイ)
米国株PayPay証券(旧:ワンタップバイ)のメリット・デメリット、評判・口コミ
岡三オンライン日本株
ライブスター証券日本株

以下では、日本株投資で特におすすめな証券会社として、以下の4つを紹介します。
  • SBIネオモバイル証券:1株から少額投資できて、手数料も格安
  • LINE証券:操作性が良くて、はじめての投資でも使いやすい(1株から少額投資可能)
  • ストリーム(STREAM):株式の取引手数料が無料(従来型の委託手数料について)
  • SBI証券:最大手のネット証券でオールマイティーに便利

格安な手数料で、1株から少額投資したいならSBIネオモバイル証券

日本株の通常の取引単位は100株(1単元)です。東レの株価は464.7円(2020/8/3終値)ですので、通常は約5万円くらいの資金が無いと購入できません。大金を一度に投資すると、失敗したときのダメージが大きくなりますし、そもそも投資資金が豊富でないと買えないという問題があります。

少額からリスク控えめに投資したいなら、SBIネオモバイル証券の単元未満株制度を使うとよいです。なぜなら、格安な月額手数料で、1株から何度でも売買できて便利だからです(単元未満株のメリット・デメリットはこちら)。

SBIネオモバイル証券は2019年4月に営業開始した新興ネット証券ですが、ネット証券最大手のSBI証券とCCC(TSUTAYAやTポイントの運営会社)の合弁会社なので、信頼感もありますSBIネオモバイル証券のメリット・デメリットはこちら)。


はじめての投資で使いやすさを重視したいならLINE証券

LINE証券は、コミュニケーションアプリで国内最大手のLINEが2019年にスタートした、新しいネット証券です。LINE証券では1株から少額ずつ投資できるうえ、日中取引のスプレッド(実質的な手数料)は0.2~0.5%で安いです(昼休み・夜間は1.0%)。
LINE証券の手数料について、詳しくはこちら

LINE証券はアプリ開発の大手企業が運営しているだけあって、操作性が良く、使いやすいです。単元未満株は取扱銘柄が限定されているというデメリットがありますが、有名な大企業の多くは投資可能です(単元株=100株単位ならほとんどの銘柄を売買できます)。

はじめて投資する方で、使いやすさを重視するならLINE証券が適しています。

LINE証券

株式の取引手数料を無料にしたいならストリーム(STREAM)

株アプリ「ストリーム(STREAM)」は2018年にスタートした、新しいネット証券です。SBI証券や楽天証券のような知名度はありませんが、株式の取引手数料がゼロ円という他にはない特長を持っています(ストリームのメリット・デメリットはこちら)。

ストリーム(STREAM)は新興ネット証券ですが、KDDIや大和証券などの大企業も出資している会社が運営していますので、ある程度の信頼感はあると考えています。

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最大手のネット証券でオールマイティーに便利なのはSBI証券

株取引をするなら、信用ある大手がいいという場合は、SBI証券がおすすめです。SBI証券は国内株式個人取引シェアNo.1であり、最初に開いた口座がSBI証券という方は多いです。

SBI証券の手数料は無料ではないですが、他証券と比較しても安い水準です。また、SBI証券は夜間取引やIPO(新規公開株)など、取り扱う商品・サービスが豊富なので、オールマイティーに使いやすいのがメリットです(SBI証券のメリット・デメリットはこちら)。

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アンケート:株価分析を希望する銘柄があれば、教えてください

もし、株価分析を希望する銘柄があれば、下記のアンケートで投票いただけるとうれしいです。

分析記事の対象銘柄選びの参考にさせていただきます(過去の株価分析記事はこちら)。

投票の仕方:

  • 以下の銘柄の中で、株価分析を希望する銘柄に投票してください。選択肢にない銘柄をご希望であれば、自分で追加することも可能です。
  • 書き込む場合は銘柄コードではなく、日本株の銘柄名でご入力ください。
  • 本アンケートは日本株限定でお願いします。
株価分析を希望する銘柄はありますか?
  • 新しく回答を追加する
備考:
  • 書き込む場合は、日本株の銘柄名のみを入力してください。もし、それ以外の不適切な内容が書き込まれた場合は削除することもありますので、ご了承願います。
  • 銘柄数が多くなりすぎた場合は、サイト管理者が整理することがありますので、あらかじめご了承ください
  • できるだけご希望に沿えるように記事を作成していきたいと思いますが、余暇を使って記事を作成している関係上、すべてのご希望にお応えできるとは限りません。あらかじめご了承いただけますよう、よろしくお願いします。
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