良品計画(無印良品)の株価は買い時?配当や株主優待はお得?決算内容を分析してみた

良品計画(無印良品)の株価は買い時か? 個別株の株価分析
この記事ではこんな疑問にお答えします。

  • 「良品計画(無印良品)に興味があるけど、業績や財務はどうなんだろう?」
  • 「良品計画の株価は割安?割高?」
良品計画といえば、無印良品のブランド名で知られる、国内大手の小売企業です。

無印良品の商品は価格もお手頃ですし、デザインがシンプルで使いやすいですね。私の家でも小物やインテリア用品などで使っています。

知名度があって身近な企業なので、良品計画は個人投資家にも人気がありますが、株価は2018年7月以降、軟調です。今後の株価はどうなるでしょうか?

本記事では良品計画(無印良品)の業績や財務内容、株価の割安さなどを分析し、今の株価は買い時なのか?について私の考えを紹介します。

本記事は、自分の銘柄調査の一環として行ったものです。私なりの投資判断が含まれていますが、投資を推奨するものではありません。

投資をする際は、最新の情報を調べたうえで、自己責任で投資判断をお願いします。

業績好調な割安株ランキング(10銘柄)を以下の記事にまとめました。こちらも興味があればどうぞ。
【2019】割安株ランキングのベスト10。株価が安くて、好業績・好財務な中小型株が狙い目
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私の代表的な6つの投資判断基準

投資判断基準は投資スタイルによって異なります。私の場合、業績好調な割安株(バリュー株)への投資が好きなので、以下の6つの観点を重視しています。

上記6つの観点で良品計画(無印良品)の株価は買い時なのか、私なりに検討してみました。

良品計画(無印良品)の売上高・営業利益は長期的に成長している

1つ目の判断基準は「業績は成長しているか?」です。

2008年以降の良品計画の長期業績(売上高・営業利益)は以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

良品計画の売上高・営業利益

良品計画の売上高・営業利益

  • 売上高:右軸
  • 営業利益:左軸(0からのスタートではないことに注意してください)

2013~2019年の6年間で売上高は約2.2倍、営業利益は約2.4倍になっており、高成長が続いています。

一方、リーマンショック後の景気が悪かった時期についてみてみます。2008年以降、急速に景気が悪化すると、日本の名だたるメーカーは軒並み赤字になっていました。

しかし、良品計画はその時期においても、やや減益にとどまり、赤字にはなっていません。売上高はむしろ横ばいです。

良品計画は不況に対して比較的強い、ディフェンシブな銘柄であることがわかります。

今後の懸念材料は、人件費・物流費の増加による利益減

これまでの業績が良好な良品計画ですが、今後の懸念材料としては人件費・物流費の増加による利益減があります。

良品計画の四半期決算は以下のようになっています。

良品計画の売上高・営業利益(四半期決算)

良品計画の売上高・営業利益(四半期決算)

2019年2月期2Q以降、売上は増えているのに対して、営業利益が減っています。これは人件費・物流費が増加しているからです。

この状況が続くと、成長がストップしてしまうことも考えられます。売上が増えていることは良い点なので、あまり悲観的になりすぎる必要はないですが、人件費・物流費の動向には要注意です。

長期の業績変化を見るなら、マネックス証券の「銘柄スカウター」がおすすめ

多くの投資家が使っている、会社四季報は5~6年分の業績しか載っていないため、リーマンショック前後の不況期に業績がどうなったかを調べることができません。

長期の業績変化を知りたいなら、マネックス証券の「銘柄スカウター」を使うとよいです。

銘柄スカウターを使えば2007年以降の業績(売上高、営業利益、経常利益、当期利益、EPS、BPS)をすべて見られます。10年以上の長期にわたる業績を一度に見られるツールは珍しいです。

マネックス証券の「銘柄スカウター」は口座保有者であれば無料で使えます。長期業績を手軽に調べたい方は、マネックス証券の口座を持っておくと便利です。

スマホでも簡単に申込・取引できます

銘柄スカウターの活用方法については、こちらの記事をどうぞ。
ファンダメンタルズ分析でおすすめの銘柄スカウターの評判。便利な活用術を紹介

良品計画(無印良品)の営業利益率は約11%でやや高い

2つ目の判断基準は、利益率の高さです。利益率は競争力の強さを表す目安であると考えており、利益率は高いほど良いです。

良品計画の2008年以降の営業利益率は以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

良品計画の営業利益率

良品計画の営業利益率

良品計画の営業利益率はリーマンショック以後から比較すると、増加傾向です。2019年2月期は約11%になっています。

日本株の場合、営業利益率が10%以上あれば良好といわれています。また、良品計画と同じ小売業では1ケタ台の企業も多いです(たとえば、イオンの営業利益率は2~3%です)。

良品計画の営業利益率は比較的よい水準であり、競争力が高いです。

良品計画(無印良品)のキャッシュフローは安定的で、成長している

3つ目の判断基準は、キャッシュフローの潤沢さです。キャッシュフローは現金の出入りを表す数値であり、事業の実態を反映する指標として重要です。

良品計画のキャッシュフローの推移は、以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

良品計画のキャッシュフロー推移

良品計画のキャッシュフロー推移

特に重要といわれる、営業キャッシュフローは毎期プラスとなっており、長期的にみて増加していることがわかります。

良品計画は新規出店や改装費用のために毎年多額の設備投資をしていますが、2014、2015年を除いて営業キャッシュフローでまかなえています(つまり、融資などに頼った拡大戦略はとっていません)。

現金・現金等価物も2016年以降、順調に増えており、財務の堅調さがうかがえます。

良品計画(無印良品)の財務は健全

4つ目の判断基準は財務の健全さです。

貸借対照表(BS、バランスシート)をみると、企業の保有資産や負債などの内訳がわかります。売上高や利益などのデータに表れない、企業の強みや危険な兆候が貸借対照表に表れます

売上高や利益も大事ですが、それ以上に貸借対照表のきれいさのほうが重要と私は考えています(同様に、キャッシュフローのきれいさも重要です)。

良品計画の貸借対照表は以下のようになっています(引用:GMOクリック証券 の財務分析ツール)。

良品計画の貸借対照表

良品計画の貸借対照表

良品計画の自己資本比率は約73%もある

まず最初に注目したいのが、自己資本比率が高い(約73%)ことです。

自己資本比率の目安として、30%くらいで普通、40%以上あれば優良といわれます。自己資本比率が70%以上という良品計画の財務はかなりよいです。

また、良品計画は負債に近い金額の現預金を保有しており、実質無借金企業です。良品計画の財務は万全であり、事業の継続性に不安はほぼないです

自己資本が厚いのに、ROE、ROAの水準は高い

一般的に、自己資本が厚い場合、ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)などの資本効率指標は悪化しがちです。

しかし、良品計画のROEは約18.8%、ROAは約13.6%となっています。日本の小売業の中ではかなり高い水準であり、良品計画の競争力の高さがうかがえます。

良品計画(無印良品)の株価はやや割高な水準

5つ目の判断基準は、株価の割安さです。

良品計画(無印良品)の株価チャートは以下のようになっています(引用:SBI証券のホームページ)。

良品計画の株価チャート

良品計画の株価チャート

良品計画の株価は、2018年6月まで上昇傾向でしたが、その後は下落が続いています。今の株価は割安とみてよいでしょうか?

ここでは、株価の割安さの指標として、以下の3つを使って検討してみました。

  • PER(株価収益率)
  • PBR(株価純資産倍率)
  • 企業価値評価手法による理論株価

上記3指標の中で、個人的に最も重視しているのが、3つめの「企業価値評価手法による理論株価」です。

企業価値評価手法では事業性と資産性を総合評価するため、最も合理的に株価の割安度を測ることができると感じています。

一方、PERとPBRには欠点もありますが、多くの人が株価の割安さの指標として使っているため、無視してはいけないと考えています。

PERとPBRの使い方と注意点について、詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
投資指標PER・PBR・ROEの目安は?割安度の判断基準と、使い方の注意点について解説

良品計画はPERが約15倍で、平均的な水準

最初に、良品計画のPERの推移を見ると、以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)

良品計画の予想PERの推移

良品計画の予想PERの推移

良品計画のPERは2015年に一時38倍となっていましたが、その後、変動しながら低下し、現在のPERは約15倍です。PERの平均値は15倍くらいが目安といわれますので、現在の良品計画の株価は平均的な水準です。

良品計画のPBRは約2.5倍で、割高な水準

次に、良品計画のPBRの推移を見ると、以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)

良品計画の実績PBRの推移

良品計画の実績PBRの推移

良品計画のPBRは2018年に最大で約6.4倍になっていましたが、その後、少し低下して、現在のPBRは約2.5倍です。

PBRは1倍が解散価値(事業を清算したときに残る、帳簿上の価値)といわれ、下値の目安とされています。1倍以下なら割安といわれますが、業績がよい企業であれば1倍以上になるのが普通です。

良品計画のPBRは約2.5倍ですので、株価はやや割高な水準です

良品計画の株価は理論株価(企業価値)に対して割高

割安度の指標として有名なPER、PBRは一面的な評価であり、企業の実態がわかりにくいという弱点があります。

そのため、私が株価の割安さを判断するときは、企業価値評価手法によって求めた理論株価を重視しています。

企業価値(理論株価)を計算する手法はいろいろありますので、自分の考え方に合った手法をとるとよいです。

私の場合は、GMOクリック証券 の財務分析ツールで使われている手法と基本的に同じ考え方であるため、前記ツールを参考値として使っています。

理論株価の計算方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
理論株価(適正株価)の計算式と使い方の注意点。おすすめは企業価値評価手法
GMOクリック証券 の財務分析ツールによると、良品計画の理論株価は以下のようになっています。

良品計画の理論株価

良品計画の理論株価

良品計画は自己資本が多いですが、棚卸資産と固定資産が多いため、財産価値(資産の種類で重みづけした場合の保有資産価値)は比較的低くなっています。一方、好調な業績を反映して事業価値は比較的高くなっています。

その結果、良品計画の理論株価は14,010円となっています。

一方、実際の株価は18,420円(2019/8/8終値)ですので、理論株価よりも31%割高です。

株主価値と時価総額の推移

さらに、株主価値と時価総額の推移についても見てみましょう。

株主価値(企業価値)は前記の理論株価に発行済み株式数をかけたものです。また、時価総額は株価に発行済み株式数をかけたものを表します。

したがって、下図は株主価値⇒理論株価、時価総額⇒株価と置き換えて見てください。

良品計画の株主価値と時価総額の推移は下図のようになっています(引用:GMOクリック証券 の財務分析ツール)。

良品計画の株主価値と市場価値の推移

良品計画の株主価値と市場価値の推移

良品計画の市場価値は2017年以降、一貫して割高になっています。しかし、2018年以降に株価が下落したため、乖離は徐々に小さくなってきています。

業績の悪化を織り込んで、適正株価に近づいてきており、今後の業績次第では投資妙味がある水準と考えられます

GMOクリック証券の財務分析ツールは手軽に割安株を探せて便利

上記で用いた理論株価診断や貸借対照表の分析(GMOクリック証券 の財務分析ツール)は、口座保有者なら無料で使えます。

理論株価に対する割安度でスクリーニングすることもできますので、割安株を絞り込むのも簡単にできます。

割安株投資に興味がある方は、GMOクリック証券の財務分析ツールを使ってみるとよいです。

スマホでも簡単に申込・取引できます

GMOクリック証券の財務分析ツールの使い方について、詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
【具体例つき】株式投資の財務分析ツールならGMOクリック証券がおすすめ(理論株価計算ツールの使い方と注意点)

良品計画(無印良品)の配当利回りは低い、株主優待はない

6つ目の判断基準は株主還元(配当・株主優待)をする姿勢があることです。

配当や株主優待には賛否両論あり、無いほうが良いという人もいます。しかし、配当や株主優待がある銘柄は、市場がショックに見舞われたときの株価下落率が比較的小さいという良さがあります。

そのため、私は業績などを最優先としたうえで、株主還元姿勢がある銘柄はなおよいと考えています。

良品計画の配当・株主優待について、詳しく見ていきます。

良品計画の配当利回りは2.1%で平均的な水準

良品計画の配当金利回りの推移は以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

良品計画の実績配当利回り

良品計画の実績配当利回り

2018年以降に株価が徐々に下落したため、配当金利回りはやや増加したものの、約2.1%です。配当利回りは平均2%前後ですので、良品計画の配当は平均的な水準です。

良品計画(無印良品)には株主優待はない

残念ながら、良品計画に株主優待はありません。

株主優待を楽しみにしている人にとっては、この点はマイナスです。

良品計画(無印良品)と競合企業の比較について

良品計画の競合企業として、ニトリ、大塚家具の業績と各種投資指標を比較してみました。

売上高、営業利益の比較

良品計画、ニトリ、大塚家具の売上高、営業利益を比較した結果が以下です(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

良品計画とニトリ、大塚家具の売上高と営業利益の比較

良品計画とニトリ、大塚家具の売上高と営業利益の比較

良品計画、ニトリの2社は売上高、営業利益が増加傾向にありますね。増加率で見ると、良品計画のほうがやや良いです。

一方、大塚家具は減収のうえ、大幅な営業赤字となっています。

投資指標の比較

良品計画、ニトリ、大塚家具の投資指標を比較した結果が以下です(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。

良品計画とニトリ、大塚家具の投資指標の比較

良品計画とニトリ、大塚家具の投資指標の比較

PERやPBRでみると、ニトリより良品計画のほうが割安です。四半期業績の利益悪化を織り込んで、株価が軟調になっているからです。

また、ROEやROAをみると、良品計画のほうがニトリより良いです。今後の業績が回復するならば、ニトリより良品計画のほうが投資妙味がありそうです。

一方、大塚家具の投資指標はPER、ROEともによくありません。業績が回復するまでは手を出しづらい銘柄です。

直近(2020年2月期第1四半期)決算の状況

良品計画が2019/7/11に発表した、第1四半期決算を見てみましょう(第1四半期決算短信から作成)。

良品計画の売上高・営業利益(2020年2月期第1四半期)

良品計画の売上高・営業利益(2020年2月期第1四半期)

売上高は前年同期比で5.5%の増収でしたが、営業利益は22.3%の減益となっています。前期の第1四半期がよかったという面もありますが、通期計画に対する進捗率が21.3%であり、あまりよい決算とはいえません。

売上高は増えているのに利益が減った理由は、最近の人手不足によって人件費や物流費が高騰し、販売費及び一般管理費が大幅に増えたからです。

株価の割安さではニトリより良品計画のほうが良いですが、業績悪化懸念がある点に注意が必要です。

【まとめ】良品計画(無印良品)の株価は買い時か?私の総合的な投資判断について

良品計画(無印良品)の投資判断について、下表にまとめました。各項目について、私なりの基準で◎、〇、△、× の4段階で評価してみました。

観点評価備考
業績の成長順調に成長している
利益率の高さ営業利益率は約11%で高い
キャッシュフロー営業キャッシュフローが長期的に成長している
財務の健全さ自己資本比率が約73%で高い
株価の割安さやや割高
配当、株主優待配当利回りは2.1%で平均的
株主優待はない

良品計画は業績・財務が良好であるうえ、株価も高すぎではないと感じます。無印良品というブランド力がある銘柄なので、長期投資には適していると感じます。

一方、直近の業績をみると、人件費・物流費の高騰で利益が悪化しています。この傾向が続いて業績が本格的に悪化する場合には、さらに株価が下落する可能性がある点には注意が必要です。

銘柄選定の参考になれば幸いです。

※本記事は投資を推奨するものではありません。投資をする際は、最新の情報を調べたうえで、自己責任で投資判断をお願いします。

良品計画に投資するなら、単元未満株が便利

良品計画は優良株ですが、株価が18420円(2019/8/8)です。単元株(100株)で購入するなら約184万円も必要であり、投資しにくいのが難点です。

184万円も投資するのは難しいという場合は、単元未満株で購入するとよいです。SBIネオモバイル証券の単元未満株制度を使えば、格安な月額手数料で、1株から何度でも売買できるので便利です。
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